マドレてぬぐい活用法【4】贈りものに、てぬぐいとセットでおすすめの本。

「てぬぐいの本、おすすめはありますか?」との質問がありまして、今日はてぬぐい本の話を。


クリスマスや年末年始も近づいて、プレゼントやご挨拶の品物選びにわくわくする時期になりましたね〜。
てぬぐいは贈りものにも適しています。
お値段は手頃でかさばらず、実用にも装飾にも使えますし、
季節や、お祝いごとにちなんだ色や柄を選ぶのも楽しいですしね!


ただ、いただきもののてぬぐいを「どう使ったらいいのかわからなくて仕舞ったまま」というのも、よく聞くハナシでありまして…。
てぬぐいを贈るとき、てぬぐいのことや使い方がわかる本をセットにするのも、よいと思います!


確かに、てぬぐいブームと言われるだけあって、たくさんあります、てぬぐい本。



うちの本棚の一角だけでもこんなに(で、これでごく一部です)。
カラフルなてぬぐいが何十枚も掲載されていてカタログのように楽しめたり、染めの技法の解説や、場面ごとの使い方が紹介されているなど読み応えがありますが、わたしのダントツのおすすめはこの1冊です。



すみまき さん著 「手ぬぐい歳時記 暮らしに寄り添う毎日の布」 


すみさんが新聞連載したコラムを再構成し、個人で発行している本です。
イラストもご本人が描いています。



元刀剣専門の学芸員さんだったすみさん、趣味でてぬぐいを集め、使う様子はいろいろな媒体を通じて全国のてぬぐいファンの間では有名で、わたしも以前から、お名前を存じ上げておりました。
そのすみさんとここ数年、同じイベントに参加したり、「tenu」という、これまたてぬぐい愛にあふれる自主出版の雑誌で取材していただいたりと、うれしいご縁ができたのですが、ご本人の衣食住へのてぬぐいの取り入れ方がとてもさりげなく素敵で。
その姿勢が「暮らしに寄り添う毎日の布」というサブタイトルに現れていると思います。
「かわいい雑貨」扱いの本が多いなか、この本ですみさんが紹介されているのは、日々の生活を手助けする布、としてのてぬぐい。



特にご紹介したいのがこの「使い方索引」のページ!
拭く、かぶせる、包む、巻く、敷く、飾る、干す、飾る、こども…と続く大きな見出しはわかりやすく、そしてその中にある「日帰り温泉で」「風邪をひいたとき」「バッグの中で包む」「手ぬぐい体操」の項目…気になりませんか?


ふたりのお子さんの子育て中でもあるすみさん、「こども」の項での、自身の体験をふまえたさまざまな使い方の紹介は参考になるうえ、小さなこどもとの生活が目に浮かぶようで、微笑ましいです。
わたしが好きなのは3月、弥生の項の「引っ越しと手ぬぐい」。
「そのままでは運び出す荷物のひとつでしかないてぬぐいコレクション」が、引っ越しの場面であれやこれやに大活躍する姿が生き生きと描かれています。


卯月から弥生まで、季節ごとのてぬぐいの姿はさわやかな情景を思い描かせます。
コラム用の文体なのでさらりと読めて、小さな本の中に、生活に役立つ使い方が網羅されている。素敵な1冊です。
てぬぐい入門者にも、熱いてぬぐいファンにも、発見の多い内容だと思います。
「お役立ち100のワザ!」みたいな本ではなくて。
すみさんのお人柄もあると思うのですが、1枚のてぬぐいのようにさりげなく「暮らしに寄り添う」本なのです。


お値段は600円。
すみまきさんのサイト(http://aderi.co)内のオンラインショップ(http://tenu.jp)から購入できます。


ただ、すみさんは現在産休中で、オンラインショップや納品のお仕事も、少しずつされている状況とのこと。
ご希望の方も、お問い合わせやご注文のお返事は、ゆっくり気長にお待ちいただけましたらと思います。